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目次
インナーチャイルドとは

「インナーチャイルド(Inner Child)」とは、
大人になった今も心の奥に存在している “子どものころの自分” のことです。
それは年齢ではなく、感情・記憶・欲求・恐れなどの幼い頃の心の部分を指します。
私たちは成長の過程で、親や周囲との関係の中でさまざまな感情を抱きます。
その中には、悲しみや不安、寂しさなど、表現できずに心にしまったままの想いもあります。
インナーチャイルドとは、
あの頃の「感じたかったこと」「言いたかったこと」を
ずっと胸の奥で待ち続けているあなた自身です。
インナーチャイルドセラピーとは
インナーチャイルドセラピーは、
単なる心理学理論ではなく「自分自身との深い対話」を促す実践的なヒーリングです。
内なる子どもと対話し、癒し、安心感を与えることで、
過去に傷ついた感情を癒し、自己受容と本来の自分らしさを取り戻すことを目的としています。
セラピーの目的

・過去の傷ついた感情を認識し、受け入れて癒す
・自分への理解と自己肯定感を深める
・不安・怒り・孤独感など、感情の根本原因を解放する
・心の奥にある“愛される価値”を再び感じる
こんな方におすすめです
・親との関係に未解決の感情がある
・自分を責めてしまう、頑張りすぎてしまう
・人間関係で同じパターンを繰り返してしまう
・感情のコントロールが難しい
・心の奥に「寂しさ」や「虚しさ」を感じることがある
インナーチャイルドセラピーの歴史

起源:カール・ユングの「内なる子ども」
スイスの心理学者 カール・ユング が提唱した「内なる子ども(Inner Child)」の概念が起点です。
ユングは、幼少期の記憶や感情が無意識に残り、大人になった人格に影響すると考えました。
アメリカでの発展(1970〜1980年代)
カウンセラー ジョン・ブラッドショー によって体系化され、
著書『インナーチャイルド-本当のあなたを取り戻す方法』で広く知られるようになりました。
彼は「傷ついた子ども」だけでなく、「ワンダーチャイルド(驚きと純粋さに満ちた子ども)」の存在も紹介しています。
日本への広まり(1980年代〜)
心理カウンセラー 西尾和美氏 らによって紹介され、
カウンセリングやセラピーの現場で広く活用されるようになりました。
インナーチャイルドが傷つく原因

多くの場合、幼少期の体験に由来します。
・親や周囲からの否定的な言葉・態度
・愛情不足・過保護・過干渉
・期待に応えようとして感情を抑えた経験
・無視・放置・身体的・精神的な虐待
・家庭や学校での安心感の欠如
これらの体験は「自分は愛されない」「価値がない」という**思い込み(ビリーフ)**を作り、
無意識のうちに現在の感情や行動にも影響を与えます。
セラピーの流れ(イメージワーク)

- リラックス誘導
呼吸法や瞑想的誘導で心を静め、深い安心感をつくります。 - 安全な場所の構築
心の中に「安心できる空間」をイメージします。 - 子どもの自分を思い出す
その子の表情や服装、声などを思い浮かべます。 - 対話・ふれあい
「ずっと会いたかったよ」「もう大丈夫だよ」と声をかけます。 - 癒しの行動
抱きしめる、手を握る、光で包むなど、愛を伝えます。 - 統合と帰還
その子どもを胸の中に迎え入れ、今の自分と一つになります。
得られる効果

・自己否定感や罪悪感の軽減
・感情の安定・心の余裕
・自己受容・自己肯定感の向上人間関係の改善
・人間関係の改善
・トラウマ・過去への執着の解放
最後に
インナーチャイルドの癒しとは、
**過去を変えることではなく、「あの頃の自分をもう一度愛で包み直すこと」**です。
心の奥で泣いていた小さなあなたに寄り添うとき、
あなたの中に眠っていた光と優しさが、再び息づき始めます。