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- 音声療法
目次
はじめに

ソルフェジオ周波数(Solfeggio Frequencies)とは、特定の音の周波数が人間の心身や意識に良い影響を与えるとされる音階です。
もともとはグレゴリオ聖歌などの宗教音楽に使われていたとされ、現代ではヒーリングや瞑想、音楽療法などの分野で「心身を調整する音」として注目されています。
これらの周波数は、私たちのエネルギーフィールド(オーラ)やチャクラに対して特定の振動を提供し、それぞれのエネルギーセンターを調和させるとされています。
特徴
・音の「倍音構造」によって心身の共鳴を促すとされる。
・ヨガ、瞑想、ヒーリングBGMなどでよく利用される。
・科学的な裏付けは限定的ですが、多くの人がリラクゼーション効果を実感しています。
・長時間聞き続けると疲労を感じることもあるため、リラックスした時間に20〜30分ほどが目安です。
代表的なソルフェジオ周波数と意味

現代のソルフェジオ周波数を世に広めた中心人物は、ジョセフ・プレオ博士(Dr. Joseph Puleo)です。彼は1970年代に、旧約聖書の「民数記」を数秘術的な手法で解読し、失われたとされる6つの聖なる周波数(396Hz, 417Hz, 528Hz, 639Hz, 741Hz, 852Hz)を「再発見」したと主張しました。後に、174Hz、285Hz、963Hzが加えられ、現在では9つの周波数が一般的になっています。
主要なソルフェジオ周波数9種とそれぞれの象徴的意味・ヒーリング効果を整理してご紹介します。
| 周波数 | キーワード | 意味・効果例 |
| 174 Hz | 安定・安心 | 苦痛の軽減、身体の緊張緩和、グラウンディング、集中力向上 |
| 285 Hz | 回復・調整 | 組織やエネルギーフィールドの修復、免疫サポート、安全感 |
| 396Hz | 解放 | 恐れ・罪悪感の解放 |
| 417Hz | 変化 | 変化の促進・トラウマの癒し |
| 528Hz | 愛・奇跡 | DNA修復・愛の周波数 |
| 639Hz | 人間関係 | 人間関係の調和 |
| 741Hz | 浄化 | 表現力の向上・浄化 |
| 852Hz | 目覚め | 直感の覚醒・高次意識との接続 |
| 963Hz | ワンネス | 宇宙意識・神聖な統合感覚 |
活用
・瞑想や睡眠前にBGMとして流す
・自律訓練法や催眠誘導のBGMに取り入れる
・周波数ごとに目的を決めて聴く
数秘的・数学的法則性

数学的に見るとソルフェジオ周波数は、特定の整数比や数列の規則性 に基づいています。
・3・6・9の法則(デジタルルートの周期性)
・差分や倍音の規則性
・9進数的な循環性(周波数を9で割った余りが 0→3→6 と循環。)
1.各桁の和(デジタルルート)が「3・6・9の法則」
デジタルルート(digital root)とは、ある整数の各桁の数字を足し合わせて、最終的に1桁になるまで繰り返す操作で得られる値のことです。数秘術や数学的パターン分析、ソルフェジオ周波数の解釈などでよく使われます。
例)カバラ数秘術占い
生年月日:1990年4月9日生まれの人の場合
1+9+9+0+4+9=32
3+2=5
5がその人のカバラ数となる
同じようにソルフェジオ周波数、396 Hz, 417 Hz, 528 Hz, 639 Hz, 741 Hz, 852 Hz などの「主要6音」は、すべて 3桁の数の各桁を足すと 3, 6, 9 になる という特徴があります。
ソルフェジオ周波数が「癒し」や「宇宙との調和」と結びつけられるのは、この象徴性と重ねられています。
174->1+7+4=12->1+2=3
285->2+8+5=15->1+5=6
396 → 3 + 9 + 6 = 18 → 1 + 8 = 9
417 → 4 + 1 + 7 = 12 → 1 + 2 = 3
528 → 5 + 2 + 8 = 15 → 1 + 5 = 6
639 → 6 + 3 + 9 = 18 → 1 + 8 = 9
741 → 7 + 4 + 1 = 12 → 1 + 2 = 3
852 → 8 + 5 + 2 = 15 → 1 + 5 = 6
963->9+6+3=18->1+8=9
つまり、ソルフェジオは 3→6→9 の循環パターン を基盤にしていることがわかります。
数式的に表現すると以下のようになります。
任意のソルフェジオ周波数 𝑓に対して、デジタルルート関数
dr(f)=1+((f−1)mod9)
を考えると、
dr(f)∈{3,6,9}
が成り立つ
数秘術的解釈において、3,6,9は
3 → 創造・表現
6 → 調和・愛
9 → 完成・普遍性
を意味します。
二コラ・テスラが残したとされる有名な言葉に
「3・6・9を理解すれば、宇宙を理解する鍵を手にするだろう」
というものがあります。
科学的に裏付けられたものではなく、むしろ「数の神秘学」や「数論的パターン」として語られます。
2.差分や倍音の規則性
★差分の規則性
各周波数は、ある意味で「隣り合う音との比率」が特徴的です。
例:
396 Hz → 417 Hz(差は21)
528 Hz → 639 Hz(差は111)
741 Hz → 852 Hz(差は111)
ここに「21」と「111」という規則性が見えるとする説もあります。
★倍音(オクターブ)の構造
音の世界では、倍音(2倍、4倍、…)や半分の周波数も同じ「音階」とみなされます。
たとえば 528 Hz は、
264 Hz(1/2)、
1056 Hz(×2)、
2112 Hz(×4)
…も同じ「528の音」として扱えます。
数学的には、
𝑓𝑛=528×2のn乗(𝑛∈𝑍)
で表せます。
3.9進数的な性質
ソルフェジオ周波数は「9進法」での美しいパターンが見られます。
各数字を9で割ると余りが規則的に循環します。
例:
396 ÷ 9 = 44 … 0
417 ÷ 9 = 46 … 3
528 ÷ 9 = 58 … 6
639 ÷ 9 = 71 … 0
741 ÷ 9 = 82 … 3
852 ÷ 9 = 94 … 6
👉 余りが 0 → 3 → 6 と循環している。
音響的構造と合成方法

ソルフェジオ音声は、単独の周波数で用いられることもありますが、多くは複数の周波数を合成して使用されることが多いです。
その合成方法には以下のパターンがあります。
1.スケール演奏(順次再生 順番に鳴らす)
396 Hz → 528 Hz → 852 Hz … と「369階段音」になるように1オクターブの順にあげていくパターンです。シンプルですが “369スケール” の特徴が一番わかりやすい構造となっています。
2.ドローン合成(同時和音 同時に鳴らす)
3音(例:396 Hz, 528 Hz, 639 Hz)を同時に鳴らし、持続させるパターンで、神秘的な倍音が重なり、瞑想BGMによく用いられます。
1音を正弦波で表すと
y(t)=A⋅sin(2πft)
合成音は
ysum(t)=∑NAi⋅sin(2πfit)
となります。
3.アルペジオ(分散和音 順番に繰り返し)
3音を繰り返しアルペジオで演奏(396 → 528 → 639 → 396 → 528 → 639 ・・・)。
リズムをつければ 、瞑想的で動きのある音楽となります。
4.ビート合成
2音を近接させてバイノーラルビートのような干渉ビートを作るパターンです。
(例:528 Hzと531 Hzでその差3Hzのうなりを生じさせる)
ゆらぎを感じるサウンド で 脳波 entrainment に応用できます。
検証した論文

ソルフェジオ周波数の効果はスピリチュアル面が含まれ懐疑的な面も見受けられますが、近年の研究ではその効果が実証されつつものも存在します。
研究論文その1
内分泌系システムと自律神経に対する528Hzの音楽の効果
https://www.528hz.co.jp/lp/doc/Health_2018090514214117_jp.pdf
研究の目的
528Hz音楽がストレス軽減に効果があるかを、客観的・主観的指標で検証。
通常の440Hz音楽との比較も実施
実験概要
健康な成人9名(男性1名、女性8名)を対象。
528Hz音楽と440Hz音楽を別の日に5分間聴取。
聴取前後に唾液中のストレスマーカー(コルチゾール、クロモグラニンA、オキシトシン)を測定。
心拍変動(CVRR、LF/HF)と気分状態(POMS2)も評価。
主な結果
528Hz音楽を聴いた後、コルチゾールとクロモグラニンAが有意に減少。
愛情ホルモンであるオキシトシンが有意に増加。
心拍変動指標(CVRR)が低下し、リラックス状態を示唆。
気分指標(POMS2)では「緊張-不安」「総合的気分障害」が有意に改善。
440Hz音楽では、同様の傾向は見られたが有意な変化はなし。
結論
528Hz音楽は、短時間の聴取でもストレス軽減に効果がある可能性が高い。
自律神経系や内分泌系にポジティブな影響を与えることが示唆された。
音楽療法への応用が期待される。
528Hzは「愛の周波数」とも呼ばれるものですが、実際に愛情ホルモン「オキシトシン」が増加していることが確認されているので嘘ではないともいえます。
研究論文その2:
「イメージ奏法」による感情認知誘導が人の心身に与える生理的反応の検証
https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-18K00206/18K002062020hokoku
この研究(課題番号18K00206)は、「イメージ奏法」による感情認知誘導が人の心身に与える生理的反応を検証することを目的としています。
研究の概要
目的
音楽と映像を組み合わせた「イメージ奏法」が、感情や気分にどのような影響を与えるかを科学的に分析。
手法
ソルフェジオ周波数(174Hz〜963Hzの9種類)を用いた楽曲を制作し、実験参加者に視聴させて心理的・生理的変化を測定。
主な指標
気分の変化、唾液中の生理活性物質の濃度変化など。